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KOSUDO TEXTILE WINDOWS 2018 | 小須戸ARTプロジェクト

KOSUDO TEXTILE WINDOWS 2018
-まちをしつらえる、いろどりテキスタイル-

会場:小須戸本町通り周辺
会期:7月14日(土)~10月8日(祝)
主催:KOSUDO TEXTILE WINDOWS 2018 実行委員会

小須戸商店街にある町屋の店舗や空き店舗、住宅の店先のガラス戸を展示空間と見立て、小須戸の風土などをイメージしたテキスタイル(布・織物・染物など)を作家が制作・展示する。

舟運で発展したまちに残る伝統的な町屋を活用し、街の雰囲気をさらに向上させるための演出を行う。また、県外のプロジェクトチームや新潟県内外のテキスタイルに関わる作家を招聘し地域住民と関わりながら、機業を基幹産業として形成された小須戸の歴史や文化を振り返りながら、次世代へとつなげていく機会をつくる。

※水と土の芸術祭2018市民プロジェクト採択事業
本プロジェクトは水と土の芸術祭2018市民プロジェクトに採択され、実行委員会の助成金を受けて実施しています。


参加アーティスト・クリエイター


展示作品

お茶染めのれん / 明間典子

会場:町屋カフェわかば、CAFE GEORG

小須戸にある2軒のカフェに「カフェ=お茶」ということでお茶で染めた“ のれん”を掛けました。

小須戸の名産である木瓜の花を意匠とし、CAFE GEORGはおしゃれで近代的な印象からグレーに染まるハイビスカス茶を、町屋カフェわかばは町屋の木造の外観に会う赤茶色に染まる紅茶を選びました。

のれんはもともと軒や店先の日除けとして張る機能的なものであり、その多くは屋号などを示したものであったそうです。店先をさりげなく飾りつつ、そのお店に馴染んで訪れる人を迎えられるものであれば良いと思いを込めました。

作者の言葉より

日常のいろどり / 小出 真吾

会場:加藤邸

花と緑が豊かな秋葉区、小須戸。
商店街の通り沿いのプランターにも丁寧に育てられた小さな花たちが咲いています。その花々のきれいな瞬間を切り取り、ランダムにちりばめた四角形のモザイクで表現しました。

近くで観たり離れて観たりすることで作品の表情が変わります。趣のある建物や町並みに彩りを添える花のように、いつもの日常が少しだけ鮮やかになり、その変化を楽しんでほしいです。

作者の言葉より

小須戸の精霊 / 佐藤 悠人

会場:町屋ラボ

江戸時代からの伝統ある綿織物「小須戸縞」のドレス。
藍染の紺地を中心に、赤や緑の縞模様同士で組み合わせた縞は、最後の小須戸縞を生み出す長井さんの思いが象徴となるものにしたいという想いでつくりました。

ガラス戸にある簾のような糸の集合体は、生地が作られる縦糸を表現しています。小須戸縞の生地幅37cm、その生地幅毎に縦糸一本一本の太さを変え縦糸の模様を作っています。町屋ラボの顔になるガラス戸を覗き込んで何があるのかワクワクするような作品にしました。

作者の言葉より

あかりのカーテン / 志田 圭一

会場:昭栄堂

江戸時代にできた街道が商店街となり、その周囲には古い町屋が数多く残る小須戸。小須戸商店街を歩いた時、人や町が積み重ねた歴史をいたるところに感じることができます。そんな幾重にも折り重なってきたであろう事々に灯をともしたいと思い、、明るい色を塗った布を重ねてカーテンを作りました。

奥行きを持たせ一枚ごとにサイズを変えているのは、過去から未来へのイメージでもあります。小須戸の歴史と文化を喚起させることができればうれしいです。

作者の言葉より

夏の色は、 / ふなはしわか

会場:住吉屋寝装店

いつまでも暑い気がして、その気持ちのままに、知らぬ間に秋になっている。その移り変わりを、布と、自分の手が記憶している。

春に植えたマリーゴールドは、7月に入って生い茂るようになった。花を摘み、沸かした湯の中で煮出し、布と向き合い、染める。このシンプルな所作は草木染めが始まったその昔からずっと同じなのだろう。

のれんになった反物は、住吉屋のショーウインドーの中で過ぎゆく夏を見守っている。世代が代わり、産業が変化し、町の機能が変わっても、どこか変わらないこの街の所作がある。夏の色は、自然の移ろいと、夏に向けた所作のつみかさね。

作者の言葉より

イラストカーテン / ワタナベメイ

会場:荒木邸(左)、栄森酒店(右)

私たちが認識している「世界」とは、個人の印象の積み重ねと想像の継ぎ接ぎである。その「世界」は実在せず一個人のものであり、誰も同じ景色を見ることはできない。デフォルメされた存在は実物とは離れた存在だが、断片の集約であるが故にそれぞれの世界を垣間見るきっかけを与える。

小須戸を訪れた時の印象や見たもの、調べて得た情報の断片を集合体として描いた。特に家の前に並ぶ植木鉢と様々な街灯を憶えている。時間と生活の集積がじんわりとにじむようにこの街の印象を作り出したのだろう。鮮やかな花の色と沁みのように混じる風土の色合いを基調にした。

見るごとにそれぞれの街への印象を呼び起こし、共有するスイッチになればと思う。

作者の言葉より